序 卷はじめのまき

古倚傳託ふるきよりつたふことづかり 今莫邑謂いまはなきむらさとのいはれ

貌獸性人すがたはけものさがはひと 生崇天地あまとつちをあがめていきる

疆在廻聚かぎりにめぐりのむらさとありて 住拾貳族とをとふたつのやからがすめる

得不鬭嗜たゝかふことをこのまず 而慧無上しかしてさとりはこのうへなし

天象星跡あまがすがたのほしのあと 造曆以那あれをもつてこよみをつくる

地象畫跡つちがすがたのゑのあと 創書以之これをもつてふみをつくる